- K氏(45歳)は、肉用繁殖雌牛22頭、水稲2.5haを受託作付けする典型的な肉用牛水稲複合経営である。
- 経営状況は負債もない健全経営である。
- 肉用牛の繁殖成績及び出荷成績も良好で、子牛販売収入は1頭雌雄平均400千円以上と府内でもトップレベルをキープしている。
- 一方、自給飼料の生産にも熱心でイタリアン(90a)、トウモロコシ(170a)、スーダン(40a)の計300aを作付けしており、このため、子牛出荷1頭当たりの生産原価は極めて低い優良経営である。
- 丹後和牛改良組合長の要職にあり、和牛農家の中でも人望は厚い。
- 地域では高齢化が進み、担い手不足のなか、K氏の水稲受託による貢献度は高く、若手農業者の担い手組織である「
白南風
クラブ」の中心メンバーとして水稲2.5haの作業の受託や、引き受け手のない転作田で飼料作栽培を行うなど、地域としてかけがえのない存在である。また、農事組合長や区長を連続して担い、さらに地元だけでなく、5kmも離れた国営開発農地の営農に関わるなど地区全体の農業の牽引車として地域の暮らしと経営をしっかり支えている。
- 昨年は、自宅から10km離れた地区内の水田3haを借り受け、飼料作物を栽培し竹野地区の転作目標達成に貢献するなど、まさに町内の作業受託モデル農家として頑張っている。
- なお、毎日の飼養管理をこなしながら遠隔地の農作業を実現している陰には奥さん(33歳)の存在を忘れてはならない。島根県出身、京都市で看護婦をしていたが、牛飼いや農作業の頑張りはめざましく、今ではTA水仙の会(町内専業農家の主婦で組織)の中核メンバーとしてK氏以上の信頼を集めている。
|